沢登り大好き証券マンのレポート

10月21日レポートでお伝えしたとおり、自動車半導体関連を取り上げます。なお、株価、PER(当期予想)、PBR(前期実績)は10月25日引け値でjijipressから、チャートはブルームバーグから出典しています。

◆自動車関連

トヨタ自動車の豊田章男社長は「100年に一度の大変革」の号令をかけて、国内メーカーの合従連衝を主導、CASA(つながる車、自動運転、シェアリング、電動化)領域のコスト分担などを狙っているようです。中国ではハイブリッド(HV)車優遇に転換、トヨタもHV技術を無償開放しました。そのような環境を考慮、トヨタ系の部品大手2社を取り上げました。

■6902 デンソー 東証1部

株価 4,960円   PER  12.81    PBR 1.08

トヨタ系の自動車部品会社で国内最大、世界で2位の企業です。トヨタは20年4月、HV車の基幹部品であるパワーコントロールユニット(PCU)を生産する広瀬工場をデンソーに売却移管します。同じくPCUを生産する同社に集約して競争力を引き上げる狙いです。トヨタと同社は18年、自動運転技術を開発するトヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメントをアイシン精機と共同で設立しています。

 

■7259 アイシン精機 東証1部

株価 3,765円   PER 12.90    PBR 0.82

トヨタ系の自動車部品大手で、自動変速機(AT)の世界シェアトップの企業です。アイシン精機は10月18日、カナダの人工知能ベンチャー、エレメントAIと資本業務提携し、自動車部品の検査などでAI 活用を促進するため、関連技術の共同開発を始めたと発表しました。また同社はデンソーと電動車向け駆動装置を開発・販売する「ブルーイーネクサス」を設立しています。駆動ユニットはモーターとギア、インバータを組み合わせており、ギアはアイシングループが、インバータはデンソー、モーターは両社で手掛けます。

 

◆半導体関連

電力の制御やデジタル信号への変換に欠かせないパワー半導体やアナログ半導体の需要は堅調で、自動車の電装化などで中期的にも需要増が見込まれます。また5G向けの半導体需要が専門家も予期できないほど増加しているようです。そこでジャスダック上場を含む3社を取り上げました。

■3436 SUMCO 東証1部

株価 1,820円   PER 14.04   PBR 1.87

半導体用シリコンウエハで世界首位級です。SUMCOのウエハの主力である直径300ミリメートル品は、取引の9割で3~4年程度の長期契約を結んでおり、年明けからの値上げの浸透も進んでいるようです。同社は米中貿易摩擦の制裁によって5Gへの移行が遅れ、半導体需要が落ち込む可能性をリスク要因に挙げていましたが、10月17日、TSMC(台湾積体電路製造)の2019年7~9月期決算発表で魏哲家CEOは「5G向け需要がここまで膨らむとは予測できなかった」と発言するように、今のところ半導体需要の落ち込みは確認できていません。

 

■6890 フェローテック JQ

株価 1,090円   PER 8.62   PBR 0.81

半導体ウエハや半導体設備向け部品を製造しています。真空シールでは世界シェア6割を占めています。半導体のうちDRAMなど汎用的なメモリー製品は供給過剰が鮮明ですが、パワー半導体やアナログ半導体は自動車の電装化が需要を支え、5G、IoTなどの普及が市場拡大の追い風になっています。同社も需要増を見込み中国で200ミリウエハの増産を進めています。

 

■7735 SCREENホールディングス 東証1部

株価 7,800円   PER 23.30   PBR 2.21

半導体製造装置の大手で、ウエハ洗浄装置では世界で断トツです。主力のウエハ洗浄装置などを製造する彦根事業所で60億円を投じ、自動搬送機などを導入し生産能力を従来比で5割高めたほか、納期も3割短縮します。同社は、半導体関連事業が売上の7割を占めますが、営業利益率は10%前後にとどまり、競合他社と比較して低いことが課題でした。今回の投資や部品調達などで営業利益率20%を目指すとしています。

上記5銘柄以外でも、ご質問などございましたら、榊原宛までお気軽にお問い合わせください。

03-6369-2289(直通)  090-2649-0396(携帯) k.sakakibara@dai-ichi-premiere-sec.co.jp

 

とても沢登りには行けません

台風15号・19号で関東甲信越から東北地方にかけ甚大な被害をもたらしました。被害にあわれた方には衷心からお見舞い申し上げます。10月14日、少し歩こうと大きな被害は出ているとは露にも思わず、高尾駅に降り立ちました。小仏までのバスは休運しており、登山口まで歩きました。直接小仏峠に登る道は大きく抉られ歩けません。結局登山口と景信山をピストンしました。こちらの道は尾根道でほとんど荒れてはいませんでした。下の写真は登山口までの途中でJR高尾・相模湖間の線路の状況です。一枚目は行きに撮ったもので、2枚目は帰りに撮ったものです。すでに補修が始まっていました。ご苦労様です。

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