沢登り大好き証券マンのレポート

■沢にはいきにくい状況です

緊急事態宣言も続き、なかなか沢には行けません。写真は山形の前川大滝沢です。登り口にある源泉かけ流しの宿福島屋もいい温泉で、毎年夏必ず訪れる沢です。早く正常に戻って欲しいものです。

■3万円を回復しました

15日、日経平均株価終値は30,084円15銭と約30年半ぶりの高値を付けました。中央銀行による大規模な金融緩和が継続する中、米国を中心に経済対策が早期に講じられ、景気が回復するとの期待で投資家心理が上向いたようです。イエレン米国財務長官は12日「今こそ大胆な財政出動に踏み切るときだ」「G7として、現時点でできうる追加的な経済支援に注力すべきだ」と7か国財務相・中央銀行総裁会議で、日欧にも協調行動を促しました。国内では2020年4~12月期決算発表が一巡し、業績回復は想定より力強いのと声は多いようです。17日からはコロナワクチンの接種も始まりました。

ここからは私見ですが、現状は良いとこ取りのような状況だと思います。しかし今まで上昇相場を引っ張ってきたハイテクや半導体関連などは利食い売り先行で一休み、これからのリード役は出遅れ感のある重厚長大の銘柄やコロナで落とした業績の急拡大が見込まれる銘柄になるのではないでしょうか。今回はそのような観点から以下の5銘柄を取り上げました。なお、株価、PER(当期予想)、PBR(前期実績)は2月19日引け値でjijipressから、チャートはブルームバーグから出典しています。

 

■ 5019 出光興産 東証1部

株価 2,754円   PER 54.68    PBR 0.72

石油元売りで2位。石油化学や原油・石炭開発も手掛けています。昭和シェル石油と19年4月に経営統合しました。当社は2月16日超小型電気自動車(EV)に参入すると正式に発表しました。脱炭素を掲げる政府が35年までに新車販売のすべてを電動車にする方針を打ち出して以降、自動車メーカー以外による本格的なEV進出は初めてです。車両は4人乗りで最高時速は60Km。家庭用コンセントから8時間で充電でき、フル充電での航続距離は120Kmを見込んでいます。22年中に全国の給油所(約6,400か所)でカーシェアや販売を始める予定です。足元では中国で50万円程度の小型EVが人気を集めています。

 

■ 5401 日本製鉄 東証1部

株価 1,516円   PER -     PER 0.54

粗鋼生産量で国内首位、世界で3位です。技術に定評があり、高級鋼板では圧倒的です。12年に住金と合弁しました。コロナの影響で上期は急速に需要が減少しましたが、下期は自動車向けなどの回復で需要回復が想定以上に進み、一時休止した高炉5本のうち3本が再稼働済みです。4Q単独粗鋼は1年ぶりに1,000万トン台に回復する見込みです。2月5日に出した業績修正では今期の最終赤字が500億円縮小する見通しです。四季報では無配濃厚としていましたが、期末配当を10円とする予定です。日本製鉄連盟は製鉄工程で排出する温暖化ガスについて2050年に実質ゼロを目指すと発表しており、すでに当社では実証プラントを使った実験にも取り組んでいます。2月19日日経新聞の報道によりますと、当社は茨木県鹿嶋市の製鉄所で基幹設備である高炉1基を休止する方針を固めました。

 

■ 6135 牧野フライス 東証1部

株価 4,020円   PER -  PBR 0.66

工作機械上位の企業で、金型・部品や航空機向けマシニングセンタが事業の柱です。先端志向の技術に強みを持っています。1月29日、2021年3月期第3四半期の業績発表を行いました。それによりますと国内受注は顧客が設備投資を見合わせる状況が継続、4Qも同様の状況が続くとみています。中国とインドは回復傾向にあり前年同期を上回りました。中国では金型加工向けやスマートフォン関連、半導体製造装置関連の受注が継続、4Qは自動車の大型金型加工向けなど回復傾向を維持するとみています。同時に発表した業績予想の修正では、環境の変化に対応したコスト削減が想定以上に進んだため、通期予想を営業利益を▲60億円から▲48億円、経常利益を▲50億円から▲36億円、純利益を▲56億円から▲44億円にそれぞれ修正しました。

 

■ 6810 マクセル 東証1部

株価 1,416円       PER –      PBR 0.83

日立製作所から独立、持ち株会社下に電池や産業用部材、美容家電などを展開、自動車関連を強化しています。1月29日に2020年度第3四半期の決算説明会を開催しました。その中で累計期間の売上は前年実績を下回る状況でしたが、ステイホーム需要の継続で民生用リチウム電池が増収、耐熱コイン型リチウム電池が自動車市場の回復基調を受け復調傾向で、固定費削減を中心とした原価低減を継続したことにより、営業利益は前年実績より大幅に増加しました。健康関連製品も衛生意識の高まりから増収となりました。2020年度の見通しはステイホーム需要の継続や想定を上回る市場の回復から売上高1,370億円(前回見通比+40億円)営業利益35億円(同+20億円)純利益▲10億円(同+24億円)に上方修正しています。また21年に次世代電池の本命とされる「全個体電池」で小型製品を量産、全個体電池事業の売上高を25年に約300億円に増やす計画です。

 

■ 9201 日本航空 東証1部

株価 2,285円      PER –       PBR 0.71

国内線、国際線ともに国内2位で、豪カンタスと合弁で格安航空会社を運営しています。会社更生法は公的資金投入とリストラで終結しています。国際線は依然として需要の大幅減が続いていますが、国内線は夏以降単価は下落したものの、GoToトラベルにより回復基調にあります。21年3月期通期予想の手元現預金はコスト削減(1,200億円以上)や投資抑制(900億円)などで約3,700億円を確保できる見込みです。FSC(フル・サービス・キャリア)は機動的に機材計画を修正し経年機の退役途を促進、LCC(ロー・コスト・キャリア)は成長するマーケットに合わせ事業を強化する予定です。空港職員や機材との非接触によるチェックインや手荷物の預けの自動化ができる「スマートエアポート」も進めています。

どのような銘柄を選別しそれらをどのように絞り込んでいくのか、次のテーマは何と考えているのかなど興味をお持ちの方は下記までお問い合わせください。

緊急事態宣言が解除されたら、定期的に勉強会も開催する予定です。BLOGに挙げる銘柄候補など、様々なお話をさせていただこうと考えています。開催が決まりましたら、当社HPでご案内いたしますので、ぜひご参加ください。

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