沢登り大好き証券マンのレポート

■奥武蔵の伊豆ケ岳へお気軽ハイキングのつもりが・・

15年前くらいに行ったことがある埼玉県飯能市の奥武蔵・伊豆ケ岳へ行って来ました。山頂までの最後の登りはクサリ場と一般の登山道に分かれています。この日はトレランシューズで、ロープやスリング、ハーネスなどは持ち合わせがありませんでしたが、クサリ場を登ることにしました。記憶にあるより長く、この日は小雨も降っておりとてもスリッピーで少し怖い思いをしました。その後の子の権現までもアップダウンがあり、けっこう疲れました。写真はクサリ場途中です。

 

■TSMCの『ご指名』

経済産業省は5月31日、半導体受託製造(ファウンドリー)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が日本で国内の半導体材料や製造装置メーカーと共同で行う先端半導体の研究開発を支援すると発表しました。助成が決まったのは、半導体の「後工程」と呼ばれる工程に関する技術の研究開発です。TSMCにとって手薄だった「後工程」の分野を強化するため、材料や加工方法を巧みに組み合わせる日本の技術が欠かせないとの判断がありそうです。6月11日の日経新聞朝刊では、TSMCが日本で初めてとなる半導体工場を熊本県に建設する検討に入ったと伝えました。TSMCは3月にTSMCジャパン3DIC研究開発センターを設立済み。国は5年間で190億円を支援します。

注目は20社超の日本企業が『TSMCからのご指名』で参加予定となっている点です。現在半導体の回路線幅を細かくして素子の集積密度を高める微細化技術が物理的限界に迫る中、異なる機能の半導体チップを立体上に何層も積み上げる3次元実装が性能向上のカギになっています。その3次元実装に欠かせないのが実装(パッケージング)技術です。今回指名された企業はパッケージングで世界を牽引する企業などが含まれています。

今回は以下のTSMCに指名された企業や、小売り、電子部品などの銘柄に注目しました。なお、株価、PER(当期予想)、PBR(前期実績)は6月11日引け後でQuickから、チャートはBloombergから出典しています。

 

■3028 アルペン 東証1部

株価 2,908    PER 13.5    PBR 1.07

スポーツデポ、ゴルフ5、アルペンの3業態を軸にスポーツ用品店を全国展開しています。PB商品に強みを持っています。コロナの影響で学校での部活動や、各種スポーツイベントが中止・縮小を余儀なくされましたが、反面健康意識の高まりや生活様式の変化によってスポーツ・アウトドア関連の需要が拡大されました。

自社ECサイトに拡充や自社ポイントプログラムの会員拡大などデジタル領域の強化や、メーカーと共同での当社限定商品の開発などで、当第3四半期連結累積期間(6月決算)において売上高は前年を上回りました。成長が続いているキャンプ用品は市場は好調に推移するなか、アウトドアに特化した専門店である「アルペンアウトドアーズ」が高い伸びを続けています。6月9日、21年6月期の期末配当予想を前期末より5円増配の1株25円にすると発表しました。年間配当は45円と過去最高となります。

 

■4062 イビデン 東証1部

株価 5,550    PER 26.7    PBR 2.45

インテル向けICパッケージが主軸で、スマホ用プリント配線板も手掛けています。当社がIC基盤に重点を置いたのは数年前ですが、高機能IC基盤で世界のトップクラスに躍り出ました。20年からの半導体需要の回復を追い風に、22年3月期の連結純利益は290億円と3期連続の増益を見込んでいます。

テレワークの普及もあり注文の打診は新型コロナウイルスが流行する前の2倍以上あり、生産能力を3割以上超える引き合いがあるため、IC基盤などの増産に1800億円の投資を決めました。同社社長青木氏はもう一段の投資拡大もないとは言えないとしています。

 

■6723 ルネサスエレクトロニクス 東証1部

株価 1,174    PER 22.6    PBR 2.83

NECエレとルネサステクが統合した、車載用マイコン世界首位級の企業です。火事のあった那珂工場(茨木県ひたちなか市)は計画よりやや遅れたものの、火災発生前の生産能力に復帰するために必要な装置すべての調達が完了、6月中旬までに装置を立ち上げ、生産能力を100%に復旧させていく見通しです。

当社は5月28日の引け後、公募増資を実施すると発表しました。INCJ(旧産業革新機構)が保有株の一部を売却することも発表され、1株利益の希薄化と市場での需給悪化の両面を嫌気した売りが出ました。しかし増資が大型M&Aの資金調達のためで、今後の業績拡大への期待から売り一巡後は下げ幅を縮小しました。成長投資のための増資で、会社説明からも収益が増える見通しがあり、長期保有の投資家を中心に成長期待が下値を支えたとの見方もあります。

 

■6967 新光電気工業 東証1部

株価 3,740    PER 21.6    PBR 3.29

半導体パッケージ、リードフレーム大手で、インテルに供給しています。当社の主力は半導体の基板に使うフリップチップパッケージと呼ばれる部品です。新型コロナウイルスで在宅勤務や動画配信サービスなどが拡大し、サーバーやパソコン向けの需要が伸びています。

世界的な半導体不足が解消する見込みの立たない中、生産能力増強による業績拡大が市場の期待を集めています。21年度は数年がかりで進めてきた大型設備投資計画の最終年度に当たります。22年3月期の設備投資額は前年比2倍強の621億円を見込んでいます。サーバー向けの高性能品の量産化が進んでおり、需給ひっ迫のタイミングでの生産能力の増強が業績を押し上げるとの見方があります。「新工場の建設がいずれ発表される」との声もあります。

 

■6976 太陽誘電 東証1部

株価 5,170    PER 21.6    PBR 2.66

セラミックコンデンサーで世界上位の企業です。コンデンサーは車載向けが下期の数量が想定を超えています。26年3月期に売上高4800億円を目指す5ヵ年の中期経営計画を策定。MLCC(積層セラミックコンデンサー)などの需要拡大を見据え、累計3000億円の設備投資を見込んでいます。

22年3月期のMLCC売り上げ計画について自動車電装化と生産台数回復、スマホの5G化を考慮すると保守的で、計画過達の可能性が高く、サプライチェーンの状況から在庫水準は低位にあり、コロナによるサプライチェーン寸断を恐れたBCP(事業継続計画)在庫積み増し需要があることから、短期業績の下振れリスクは引き続き低いとの見方があります。

 

どのような考え方で銘柄を選択しているのか、興味をお持ちの方にはお伝えいたします。また上記5銘柄のご質問以外にも、お持ちになっている銘柄のご相談などございましたら、下記までお気軽にお問い合わせください。

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