図(A) 主要通貨の変動率(2018.1.2~12.7)*2018.1.2始値を基準に算出
図(B)トルコリラ/円の値動きと取組高推移(2018.1.2~12.7)
出所:「くりっく365」ヒストリカルデータより森村等が独自作成
先週12月3日、トルコ11月消費者物価指数(CPI)の前年同月比は+21.62%の結果となり(事前予想+23%程度)、前回の+25.24%より大きく低下しており、今年3月以来8カ月ぶりのインフレ改善となりました。
トルコ政府の減税措置や値下げキャンペーンの効果以外に、原油相場下落の影響も大きかったように思います。
この結果を受けて、発表直後の日本時間12月3日16時にトルコリラ/円はトルコショック前となる8月3日以来の高値、22.08円を示現しました。
8月13日最安値15.30円から約4か月間で6.78円(約44%)上昇したことになり、年初からの下げ幅の半値近くを戻したことになりますが、上図(A)で他の主要通貨と比較しますと、今年のトルコリラ/円の下げ幅の大きさがわかると思います。
上図(B)内部要因に目を向けると、本年の建玉数量(東京金融取引所)がピーク時(3月14日)の400,498枚から196,132枚(8月24日)に半減した後、12月3日には290,195枚まで増加しました。
今回のインフレ率の低下を受けて、一部には「エルドアン大統領の利下げ圧力が高まるのではないか?」との警戒感も浮上しており、今週13日、日本時間20時発表のトルコ中銀の政策金利の発表が注目されます。
事前の予想では、現状の政策金利24%の据え置きが大方の予想となっていますが、もし中央銀行が政治圧力を受け、金利が引き下げられるようなことになれば、再度下振れのリスクが発生する可能性が高まると思われます。
政策金利の行方はトルコリラの来年に向けての値動きを占う上で、重要な節目になると思いますが、今後トルコリラが本格的に上昇するには、図(C)対外債務(対GDP比)と外貨準備率の改善が望まれるところです。
図(C)トルコのデフォルト確率と対外債務、外貨準備率
およそ10年前と比較しますと、デフォルト確率は低下していますが、対外債務(12ヶ月以内、対GDP比)は13.10%から21.75%へ、外貨準備率は74.65%から36.18%へと、それぞれ悪化しています。
出所;Bloomberg finannceより
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