沢登り大好き証券マンのレポート

■梅雨に入りました

関東甲信越は11日梅雨入りしました。いくら沢登りと言っても雨に濡れながらではテンションは上がりませんし、増水の危険もあります。ジメジメした天候は丹沢では天敵のヒルが大活躍の時期ともなり、沢からは足が遠のきがちとなる時期です。下の写真は前回行った葛葉本谷前半の小滝です。

■石橋を叩いて渡る

内閣府と財務省が11日発表した4∼6月期の法人企業景気予測調査では、大企業全産業の景況判断指数(BSI)は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、製造業・非製造業とも景況感が大幅に悪化した影響もありマイナス47.6となりました。マイナスは3四半期連続で、過去2番目の低さとなりました。それとは裏腹に日経平均は2/20高値(23806円)から3/19安値(16358円)までの下落幅7448円を、6/9(高値23185円)までに6827円(91.6%)戻しています。米NASDAQに至っては6/10に過去最高値となる10000ポイントを突破しました。株式市場は先行きの景気回復期待を頼りに意外高を演じてきましたが、さすがに足元は株価上昇に一服感が出ているようです。11日のNYダウは新型コロナウイルスの感染「第2波」が現実味を帯びたことから、前日比1861ドル安と大きく売り込まれました。前回のレポートでもお伝えしましたが、自分の考えではテーマ性が強かったり、業績に期待が持てる銘柄に絞り込むことが重要で、Wインバースなど相場下落で利益が出る弱気型のETFの活用を図るなど、より慎重に取り組んでいくことが必要と考えています。今回は以下の5銘柄を ご案内いたします。なお、株価、PER(当期予想)、PBR(前期実績)は6月12日引け値でjijipressから、チャートはブルームバーグから出典しています。

■2810 ハウス食品グループ本社 東証1部

株価 3515    PER 36.88    PBR 1.42

カレーのトップメーカーで、ルウカレーやレトルトカレーのほか、「フルーチェ」など家庭で作るデザートやスナック菓子なども扱っています。子会社のギャバンを通じて香辛料の輸入・製造販売を行うほか、カレー専門店の壱番屋など外食事業も展開しています。国内既存事業の収益力強化に取り組むほか、米国・中国・東南アジアを中心に海外事業の強化を図っています。5/12に発表した20年3月期の連結決算は、家庭用カレールウなどが好調で営業利益は前期比8%増の190億円、純利益は中国企業に対する出資金をめぐって10億円の貸倒引当金を計上し、同17%減の114億円となりました。同日発表した21年3月期の連結純利益は新型コロナウイルスの感染拡大で業務用のカレールウの販売が減少、壱番屋の客数減も響き、前期比16%減の96億円になりそうだと発表しました。

■3436 SUMCO 東証1部

株価 1607    PER 14.17    PBR 1.55

旧住友金属と三菱マテリアルのシリコンウエハーを統合、コマツ系も合流した半導体用ウエハー世界首位級の企業です。ウエハー市場はデータセンター投資が一服したため18年後半からマイナス成長が続きました。しかし19年末から中国で5Gスマホの量産が本格化、米ITの超大型データセンター向け投資も復活、さらに新型コロナウィルスの感染拡大から供給が滞るとの懸念が強まり、半導体各社は在庫の積み増しに動き、3月からウエハー需要が急増、4∼6月もウエハー需要は300ミリ品を中心に堅調な見込みです。5Gの本格始動でメモリー市況も回復、在宅勤務などでデータ通信量が急増し、データセンター向け需要が一段と強まることなどから同社の橋本会長は「半導体各社のウエハー在庫は減少しており、4∼6月にウエハーのスポット価格は底を打つだろう」と言っています。

■8035 東京エレクトロン 東証1部

株価 23165    PER 17.76    PBR 4.44

半導体製造装置で世界3位の企業です。エッチング装置、成膜装置など前工程に強みを持っています。半導体メモリーの在庫調整が進み顧客が投資を再開し、エッチング装置などの半導体製造装置の販売が伸びています。次世代通信規格5Gの立ち上がりで、ロジック半導体向けの製造装置も好調です。技術開発や増産に対応するため21年3月期の設備投資を前年比3%増の560億円程度に増額する予定です。河合社長は新型コロナウィルス流行によるテレワークの普及で「通信インフラ向けに半導体の需要が高まる」と話しています。渡航規制にも対応して製造装置の供給を続け、半導体メーカーの事業継続を支えるとしています。

■9437 NTTドコモ 東証1部

株価 2817.5    PER 15.45    PBR 1.82

携帯電話で国内最大手。NTTグループの中核会社です。好財務で非通信事業を拡大しています。新型コロナウィルスの影響で携帯ショップの営業活動が制限され、携帯端末の販売が落ち込んでいます。海外渡航の制限で国際ローミングも減少、前期値下げした新料金プランの影響は一服しています。在宅勤務の広がりで音声収入が堅調、コンテンツ配信など非通信が伸びています。年間配当は120円を維持する方針です。19年度の携帯電話契約数は前年度比2%増の8000万を突破、dポイントクラブ会員数も同7%増の7500万を突破しました。3/25から開始した5G商用サービスは19年度1.4万件の契約数から23年度には2000万件を目指します。また5Gエリアを積極的に展開し20年3月に150か所500局だったものを22年3月には20000局を目指す計画です。

■9450 ファイバーゲート 東証1部

株価 1401    PER 37.92    PBR 13.82

賃貸物件オーナーや商業施設向けにWi-Fiサービスを提供しています。Wi-Fi(公衆無線LAN)アクセスサービス分野で総務省(総合通信基盤局事業政策課)管轄業者かつ提供区域が全国の業者は現在15社で、当社は大手キャリアと肩を並べる独立系公衆無線LAN事業者です。5/14、20年6月通期連結業績予想の上方修正と配当予想の修正を発表しました。それによりますと期末配当(初配)を予定1株当たり3円50銭を予定しています。上方修正では売り上げの74.8%を占めるレジデンスWi-Fiが20年6月期3Q において前年同期比41%増収となり、4Qにおいても増収増益が見込まれることから売上高を73.9億円(従来見通し比6.9%増)、経常利益を12.1億円(同14.2%増)としました。なお当社のストック収入は上場以来8四半期連続で増収を記録しており、レジデンスWi-Fiは3Q末で26.5万戸、全国シェアも9~10%程度と推定されます。(※2020年6月3日より日本証券金融株式会社において注意喚起銘柄に指定されています。)

記5銘柄以外でも、ご質問などございましたら、榊原宛までご遠慮なくお問い合わせください。03-4360-3063(直通)  090-2649-0396(携帯) k.sakakibara@dai-ichi-premiere-sec.co.jp


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