沢登り大好き証券マンのレポート

■また葛葉です

23日秦野に他の用もあり、午前中に葛葉を遡行することにしました。13日に孫を連れて葛葉を遡行しましたが、当時を比べ紅葉の様子はかなり進展したようです。写真は中間の橋近くの紅葉です。

 

■3万円回復⁈

半導体をはじめとする供給制約やインフレリスク、新型コロナの感染拡大(オーストリアでは22日から全土でロックダウン)など不透明要因が多々あるにもかかわらず、年末年始にかけて日経平均は3万円台の回復は不思議ではないとの声もあるようです。強気の相場観の根拠は業績への期待です。主要企業の21年4~9月決算で発表された22年3月期の純利益予想の最終増益率は28%。期初段階の19%増からさらに上振れします。

純利益の増加率が高いと年末の株高も発生しやすい傾向があるようです。増益率が28%だった18年3月期には、日経平均株価は17年10~12月に12%上昇しました。一方今年10月からの騰落率は足元で1%高にとどまっています。ある評論家は、業績の良い製造業など「オールド産業」が評価されていないためで、いずれ見直されるとの見方もあるようです。そこで今回は以下の5銘柄に注目しました。

なお株価、PER、PBRは11月29日引け値でクイックから、チャートはブルームバーグからの出典です。

 

■2395 新日本科学 東証1部

株価 1724    PER 14.6    PBR 4.00

同社は動物などを使ってその薬剤が病気に効くのか、人に投与しても安全かなどを製薬会社などから依頼を受けて試験を行う前臨床試験が主力事業となっています。10月21日、抗体医療や核酸医薬、遺伝子治療薬などバイオ医薬品の開発競争が創薬ベンチャーを含めて世界的に激化したことから、前臨床事業の売上高が72.5億円(前年同期62.9億円)となり、当初計画を4.2億円上回ったと発表しました。

通期の売上高の見通しは前期比15%増の174億円と、従来予想(159億8,200万円)から引き上げました。世界的にバイオ医薬品の開発競争が激化する中、同社の強みである霊長類試験の需要が拡大しました。新型コロナウイルスの感染拡大で中国が試験用動物の輸出を停止しましたが、同社はカンボジアから調達して影響を出さなかったことから海外から評価されました。

 

■6301 コマツ 東証1部

株価 2728.0    PER 13.7    PBR 1.29

同社は10月28日、2022年3月期の連結純利益が従来予想を410億円上回る、前期比76%増の1,870億円になる見通しだと発表しました。採算性の高い鉱山会社向け大型機械の受注が好調で、特に中南米の銅鉱山やインドネシアの石炭、中央アジアの金鉱山向けなどで機械の販売が増えています。新型コロナウイルス禍の影響が少なかった20年3月期を上回る見通しです。

欧米を中心にインフラ投資や住宅開発なども引き続き活発で、主力の建設機械の販売も伸びています。バイデン大統領は11月15日、1兆ドル(約110兆円)規模の超党派インフラ投資法案に署名し同法が成立しました。道路や橋など老朽化したインフラを刷新するほか、高速通信網も整備します。アジアでも過去最大の公共投資を組む国が多いようです。

 

■6326 クボタ 東証1部

株価 2451.5    PER 16.1    PBR 1.81

農業機械、鋳鉄管とも国内トップ企業で、世界120ヵ国以上で事業を展開する世界3位の農機メーカーです。米国で住宅用の建機や自宅の庭を整備するための小型トラクターの販売が増えています。ただ米国では港湾の混雑などが、製品の出荷や部品の調達に影響する可能性もあり需要増もあることから、米国で農機や建機の物流施設を新設しています。22年6月の稼働を予定しています。

同社は11月18日、インドの農機大手エスコーツを子会社にすると発表、世界最大とされるインドのトラクター市場への本格参入で収益力が向上する期待もあります。今回の発表について、機能や品質といったクボタの強みとエスコーツの低コストを組み合わせれば、新興国などに競争力の高い製品を供給でき、為替の円安などで今期業績の上振れ期待もあり、高値更新の余地が出てきたとの見方もあるようです。

 

■7751  キヤノン 東証1部

株価 2591.0    PER 13.4    PBR 0.98

カメラ、事務機器の最大手で、ミラーレスカメラに注力しています。有利子負債圧縮を優先し、今期は小幅増配意向で、中期的に材料分野でのM&Aも視野に入れています。同社が10月26日に発表した2021年1月~9月の連結純利益は前年同期比5.2倍の1549億円でした。田中副社長CFOは「全ての部門で売り上げが前年同期の実績を上回った」と語っています。

特に貢献したのが事務器などの部門で1~9月期の営業利益は前年同期比93%増の1,772億円でした。オフィスに出勤する人が増え需要は着実に回復しています。インクジェットプリンターの販売も在宅勤務などの定着で好調を維持、高価格帯カメラの販売好調が続いています。半導体露光装置なども好調でした。21年12月期通期の連結営業利益見通しは樹脂材料や半導体の値上がりなどから、前期比2.5倍の2,720億円と従来予想から110億円引き下げました。

 

■9201 日本航空 東証1部

株価 2135    PER ー    PBR 1.10

国内線は新型コロナウイルスのワクチン接種進展で回復を見込んでいますが、国際線は各国の感染拡大で需要の低迷が続いています。同社の2022年3月期の連結最終損益(国際会計基準)は、通期旅客需要予想では国内旅客需要は力強い回復を見込め、貨物需要も今年度を通じて旺盛な需要が継続するとしながらも、1,460億円の赤字になる見通しで最終赤字は2期連続となります。国内線回復で22年1~3月期に資金流入に転じる見通しです。

24年3月期に本業の利益をコロナ以前の水準に回復させることを目指し、コロナ後の需要の取り込みに向けた施策を模索しています。6月末には中国系格安航空会社のスプリング・ジャパンに追加出資し連結子会社化しました。また中国インターネット大手のテンセントと中国客向けのマーケティングで提携します。テンセントが運営する対話アプリ「ウィーチャット」内で、日本を訪問したい中国人客が同社の航空券を購入できるようにします。今後、同社を利用する観光客向けに国内の観光情報をウィーチャット上で提供できる仕組みも検討します。

 

 

 

どのような考え方で銘柄を選択しているのか、興味をお持ちの方にはお伝えいたします。また上記5銘柄のご質問以外にも、お持ちになっている銘柄のご相談などございましたら、下記までお気軽にお問い合わせください。

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※ 投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任で行っていただくようお願いいたします。


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