沢登り大好き証券マンのレポート

■モミソ沢パートⅠ

3月14日、丹沢の水無川流域のモミソ沢を遡行してきました。ほとんど水のない今の時期向けの沢ですが、もう少し暖かくなるとヒルが出てきます。短い沢ですがすべての滝を登るとかなり登攀的な沢です。自分たちの前を6~7人のパーティがいましたが、懸垂岩での登攀訓練のグループだったようで、入渓したのは我々だけだったようです。写真は前半に出てくる3段の滝です。

 

■FOMCやウクライナ情勢・・・

注目のFOMCは政策金利の誘導目標を0.25%引き上げ、0.25~0.5%としました。利上げは2018年12月以来となります。四半期に1回公開する委員らの政策金利見通しで、年内の利上げ回数は今回を含め7回、最終的な政策金利は2.75%に高まるとの予想を示しました。

ウクライナ情勢ではウクライナのゼレンスキー大統領が16日のビデオ演説でロシアとの停戦に向けた対話について「交渉に現実味が出てきた」と発言しています。また中国の新華社通信は、中国政府が景気対策や米中の企業会計監査をめぐる対立の解決に向けて動いていると伝えています。

ここからは私見ですが上記の材料などを見ると、売られすぎた大型銘柄などに打診買いを入れるタイミングではないかと思います。しかしウクライナ情勢のさらなる悪化などの可能性もあり、今週は比較的海外情勢の影響が少ないであろう、以下の銘柄に注目しました。なお株価、PER、PBRは3月18日引け値でクイックから、チャートはすべて3年週足です。

 

■4324 電通グループ 東証1部

株価 4,725円    PER 13.6    PBR 1.53

世界大手の広告代理店で国内首位の企業です。13年英イージス買収で海外を拡大しました。同社は2月14日2021年12月期決算短信を発表しました。それによりますと国内事業では顧客企業のデジタルトランスフォーメーション需要によって好調を維持したデジタルソリューション領域の成長に加え、顧客企業によるテレビを中心としたマス広告出稿の回復などで国内事業の売上総利益は4,159億1,500万円となりました。海外事業はブラジル、インドなどは厳しい状況となりましたが、スペイン、デンマーク、カナダなどは大きく伸び、海外事業の売上総利益は5,609億7,800万円となりました。

海外事業で巨額減損が発生した前期(1,595億円の最終赤字)から大きく改善し最終損益は1,083億円の黒字となりました。東京五輪などの大型イベントの開催で市場が回復したことや、本社ビルを含む不動産売却益が貢献したようです。決算と併せて400億円を上限とする自社株取得枠も設定しました。前期の年間配当は117円50銭と、前の期に比べて46円25銭増やします。22年12月期(今期)の年間配当は130円と今期も増配を見込んでいます。2022年の世界の広告費成長率は、デジタル広告が全体をけん引することで9.2%の成長になると見込んでいます。

 

■7013 IHI 東証1部

株価 2,803円    PER 10.5    PBR 1.28

航空エンジン、大型ボイラー、ターボチャージャーに強みを持つ企業です。同社は2月8日に2022年3月期第3四半期決算短信を発表しました。それによりますと主力事業の航空エンジンは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けており、長距離国際線では依然として入国制限の継続の影響があります。一方国内線及び短距離国際線の旅客需要は回復に向っており、これに伴ってスペアパーツの販売が増加傾向にあります。車両過給機においてはサプライチェーンの混乱による生産調整の影響により販売台数は伸び悩んでいます。このような環境下で、同社の当第3四半期連結累計期間の受注高は前年同期比23.5%増の8,438億円、売上収益についても6.7%増の8,161億円となりました。損益面ではすべての利益段階で黒字に転じています。

通期の連結業績予想は売上収益は資源・エネルギー・環境においてカーボンソリューションの海外案件で工事が進捗したことや、原子力の工事増などにより増収が見込まれることから、前回(2021年11月9日)公表値から100億円増収の1兆1,900億円、営業利益は100億円増益の800億円、当期利益は50億円増益の400億円となる見込みです。第4四半期連結会計期間の為替水準は1米ドル=105円を前提としています。2月28日、欧米はロシア軍と交戦するウクライナ軍に対し、武器供与などの軍事支援を強化すると発表。ドイツは国防費を国内総生産比で従来の1.5%程度から2%へと大幅に引き上げる方針を発表したことなどを受け、国内外で航空エンジンなどを開発・製造する同社など防衛関連株が物色されました。

 

■9022 東海旅客鉄道 東証1部

株価 16,205円    PER ー     PBR 0.88

JR東海です。東海道新幹線と在来線12路線を保有していますが、新幹線が収益の約7割を占めます。流通や不動産事業も展開しています。同社は1月31日2022年3月期第3四半期決算短信を発表しました。それによりますと運輸業では当第3四半期連結累計期間における輸送実績(輸送人キロ)は、東海道新幹線は前年同期比33.5%増の184億1,800万人キロ、在来線は同6.4%増の52億1,500万人キロとなりました。営業収入は同31.7%増の5,290億円、営業利益は322億円となりました。

緊急事態宣言の解除以降、ビジネス、観光ともに回復傾向が続き、年末期間(12/28~1/5)の利用は、コロナ禍前には及ばないものの前年を大きく上回る水準で、第3四半期の輸送収入は2018年度比で61%と、想定(55%)を上回りました。17日、政府は新型コロナウイルス対策の「蔓延防止等重点措置」に関し、東京や大阪など18都道府県について21日の期限で解除する案を専門家に諮ることになりました。また岸田首相は12日に観光需要喚起策「Go To トラベル」の再開に向けた準備を始めるとの考えを示しました。

 

■9613 NTTデータ 東証1部

株価 2,284円    PER 24.6    PBR 2.63

省庁や金融機関に強いNTT傘下のSI専業最大手の企業です。同社は2月4日2022年3月期第3四半期決算短信を発表しました。それによりますと受注高は国内における順調な案件獲得に加え、海外事業の規模拡大及び為替影響により前期比9.1%増の1兆7,204億円、売上高は全セグメントにおける規模拡大に加え、為替影響により同11.4%増の1兆8,482億円、営業利益は増収及び海外における事業構造改革の効果等により同56.3%増の1,671億円となりました。

2022年3月期業績予想は2021年5月11日発表の期初予想からいずれも上方修正をして、受注高は期初予想比900億円増の2兆2,900億円、売上高は同1800億円増の2兆5,400億円、営業利益は同350億円増の2,150億円、純利益は同240億円増の1,300億円と最高益を見込んでいます。また同社は年内にも100万人分の電子カルテなどの医療ビッグデータを分析し、製薬企業の医薬品開発などに役立てる新サービスを開始します。国内患者の電子カルテデータを使ったサービスとしては最大規模となり、開発が難しかった医薬品の研究や患者に合わせた個別医療化につなげます。

 

■9735 セコム 東証1部

株価 8,728円    PER 22.0    PBR 1.72

センサー付きシステム警備(機械警備)が中心の警備業首位の企業です。防災や医療、損保へ展開、海外を強化しています。主力のセキュリティ事業は機械警備が法人、家庭とも契約件数が伸びています。同社は2月10日、2022年3月期第3四半期決算短信を発表しました。それによりますと当第3四半期の連結売上高は2020年12月のセコムホームライフ及びその子会社を連結の範囲から除外したことによる131億円の減収影響がありましたが、7,663億円(前年同期比1.8%増加)となりました。

営業利益はセキュリティサービス、防災、メディカルサービスなどの増益の影響もあり1,098億円(同9.4%増加)、経常利益は1,173億円(同16.3%増加)、純利益は733億円(同35.5%増加)となりました。通期の連結業績予想は現時点では2021年5月31日の公表値から変更していませんが、引き続き過去最高益を目指すとしています。23年3月期も増収増益基調です。2月10日の決算短信発表に合わせ、上限がともに500万株、300億円の自己株式の取得も発表しています。

 

 

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